Guide3 法規
- 第一種圧力容器とは?
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- 第一種圧力容器とは?
第一種圧力容器とは?
- 参考:
- 日阪製作所 熱交換器事業本部
「プレート式熱交換器と圧力容器について」より
第一種圧力容器とは、容器の内部で煮沸・加熱・反応などの操作が行われ、内部温度が大気圧における沸点を超えるものが該当します。ボイラーの気水ドラムと同様の破裂の危険性を有し、設置方法含め慎重に扱われる必要があるため、労働安全衛生法で詳細に規定されています。
適用区分の詳細は、右上図を参考ください。
第一種圧力容器は、加熱器・反応器・蒸発器・アキュムレーターの4つに大別され、日阪製作所ではこのうち、加熱器に該当する熱交換器や殺菌器の製造や販売に携わっています。
第一種圧力容器は、その製造許可を有しているメーカーから購入が可能です。
ただし、ご使用にあたっては有資格者(第一種圧力容器取扱主任者など)による管理が必要になる点は、ご注意ください。
当社はその許可を有し、お客様から注文を受け次第、認定検査機関(日本ボイラ協会殿など)に受験申請を行い、構造検査を受けた上で装置本体に合格刻印を打刻・納品しています。
- 詳しくは
- https://www.jbanet.or.jp/examination/classification/vessel-1/
- 参考:一般社団法人日本ボイラ協会殿 「第一種圧力容器(小型圧力容器)の適用区分」より
- 小型圧力容器とは?
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- 小型圧力容器とは?
小型圧力容器とは?
- 参考:
- 一般社団法人日本ボイラ協会殿
「第一種圧力容器(小型圧力容器)の適用区分」より
小型圧力容器とは、第一種圧力容器の中でも比較的容量や圧力が低いものを指します。第一種圧力容器と同じく、労働安全衛生法に規定されるものです。
具体的には
0.02≧P×V>0.004
の範囲のものを指します。
第一種圧力容器との違いは、最高使用圧力(MPa)と内容積(㎥)の積(掛け算)の値の差となります。
小型圧力容器は、小型圧力容器構造規格に基づき製造します。その後、個別検定を受験します。
設置後、1回/年の定期自主検査が義務付けられています。
日阪製作所は、お客様の仕様に沿って設計・製造した上で、日本ボイラ協会へ個別検定を申請し、個別検定合格証の交付手続きを受けた上で装置を納品します。
個別検定合格証は、速やかに提出できる場所で保管しておく必要があります。
小型圧力容器には銘板を取り付けなければいけません。
記載内容は「使用目的別の種類」・「製造者名」・「製造年月」・「最高圧力」・「内容積」が必須となります。
- 詳しくは
- https://www.jbanet.or.jp/examination/classification/vessel-1/
- 参考:一般社団法人日本ボイラ協会殿 「第一種圧力容器(小型圧力容器)の適用区分」より
- 設置届・落成検査とは?
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- 設置届・落成検査とは?
設置届・落成検査とは?
設置届とは、第一種圧力容器の設置前にお客様の所轄労働基準監督署へ手続きを必要とするものです。
小型圧力容器はこの手続きを必要としません。
設置届は、基礎工事を含む設置工事開始の原則、30日前までにユーザー様所轄労働基準監督署へ提出が義務付けられています。
設置届はお客様にてお手続きいただく必要があります。
落成検査とは、設置工事完了後にお客様の所轄労働基準監督署の立ち合いのもと実施される稼働前検査のことです。
落成検査は、必ず設置工事が完了した上で実施される必要があるため、受検日には十分な注意が必要です。
小型圧力容器は、設置届と同じくこの手続きを必要としません。
受検にあたっては、原則、受検日の30日前までに申請書類の提出が必要です。
落成検査も、設置届同様にお客様にてお手続きいただく必要があります。
- 定期性能検査が必要?
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- 定期性能検査が必要?
定期性能検査が必要?
装置稼働後、一年毎に定期性能検査が必要で、第一種圧力容器、小型圧力容器それぞれ要領が異なります。
第一種圧力容器の場合、定期性能検査を受検の上で検査証を更新する必要があり、検査は登録性能検査機関での受検となります。
性能検査は開放検査が主体となりますので、機器の運転を停止した上で分解掃除をし、あらかじめ点検しやすいよう、事前に準備を行うことをおすすめします。
また、第一種圧力容器には、性能検査とは別に定期自主検査も求められ、その内容は毎月一回、本体の損傷や締付ボルトの摩耗、配管やバルブの損傷有無について点検し、その記録を3年間保存するよう、規則(ボイラー及び圧力容器安全規則67条)に規定されていますので、ご注意ください。
第一種圧力容器は、定期性能検査を実施せずに検査証にある有効期限を過ぎると使用できなくなります。
再度使用するためには「廃止届」⇒「使用検査受験」⇒「設置届」⇒「落成検査受験」を実施する必要があります。
小型圧力容器は第一種圧力容器ほど厳しく規定はされていないものの、自主検査を実施の上でその記録と保管が義務付けられています。検査ポイントと記録保存に関しては、第一種圧力容器定期自主検査と違いはありません。検査の実施頻度は毎年1回です。
- 詳しくは
- https://www.jbanet.or.jp/examination/performance/exams/
- 参考:一般社団法人日本ボイラ協会殿 「性能検査の受検」より
- 高圧ガス保安法とは?
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- 高圧ガス保安法とは?
高圧ガス保安法とは?
高圧ガス保安法とは、高圧ガスによる災害を防止するため、その製造・貯蔵・販売・移動その他の取扱いを規制することを目的とした法律です。
ここでポイントなのが、この法律における「高圧ガス製造者」の対象者です。
「高圧ガス製造者」は、高圧ガス製造設備の製造者(例えば、日阪製作所)ではなく、あくまでこれら設備を使用して高圧ガスを製造している製造業者にあたります。つまりは、日阪製作所製の高圧ガス製造設備をご購入・ご使用頂いている当社のお客様がこの対象となります。
また、高圧ガス製造者は、その製造規模に応じて第一種製造者・第二種製造者・その他の製造者に大別されます。
それぞれ、簡単に説明しますと、
第一種製造業者:事業所ごとに都道府県知事の許可が必要。また、高圧ガス製造施設設置工事完了時は、完成検査(落成検査に相当)の認可を都道府県知事より受けなければならない。
第二種製造者:事業所ごとに都道府県知事へ必要書類を届けなければならないものの、上記第一種製造業者と比べ、書類準備を含めた業務負荷は小さい。
その他の製造者:省令に定める基準に従い、製造を要求される。
規制の厳格度は、その他の製造者→第二種製造者→第一種製造者の順に厳しさが増します。
「第一種圧力容器」同様、設置にあたっては所定の検査が必要です。
またご使用の際には、有資格者(高圧ガス製造保安責任者など)による管理が必要になる点は、十分にご注意ください。
- 詳しくは
- https://www.khk.or.jp/
- 参考:高圧ガス保安協会殿 「検査・認定等」 「国家試験・免状交付」より