セルフメンテナンス
プレート式熱交換器は単純な構成をしておりセルフメンテナンスに非常に適しております。
しかし、メンテナンス方法を誤ると流体の漏れや能力不足の原因となりますので
メンテナンス手順に従ってメンテナンスを実施ください。
メンテナンスの手順
0.メンテナンス前の準備
1.機器の開放
除去した後に
潤滑油を塗布します プレート式熱交換器を
固定している
締付ボルトを徐々に緩めます
※E.フレーム側に配管がある場合は、先に配管を取り外して作業を行います。
2.伝熱プレート、プレートガスケットの取り外し
変形しやすいため、
慎重に取り扱います
※組立の際にプレート編成や伝熱プレートの上下表裏などを迷わないように、
ハンガー部などの接液しない部分にペン等でマークをつけておく
プレートガスケットを
取り外します
3.伝熱プレートの洗浄
洗浄用のデッキブラシを使用するか、ジェット洗浄機を用いて伝熱プレートを洗浄します。
デッキブラシで洗浄の際には伝熱プレートに傷がつかないように注意します。
※プレートガスケット装着部(シールライン)はしっかり洗浄し、残留物がないことを確認してください。漏れの原因となります。
6.検査
1.内部漏れ確認
熱交換器から配管を取り外し、出入口すべてにテストフランジを取り付けます。
●検査媒体:圧縮空気(エアー)
●片側(B側)を昇圧できる状態としてください。
●片側(A側)を大気開放としてください。
検査手順
1.片側(B側)を0.55[MPa]に昇圧します。(5分保持)
2.片側(A側)開放部分に石鹸膜を張ります。
※石鹸膜を張るのは昇圧後5分保持してから実施してください。
石鹸膜が膨らむとプレートの破損による内部漏れの疑いがあります。
熱交換器を分解して、伝熱プレートの状態を確認してください。
2.外部漏れ検査
熱交換器出入口すべてにテストフランジを取り付けます。
●検査媒体:圧縮空気(エアー)または水
●片側(B側)を昇圧できる状態としてください。
●片側(A側)を大気開放としてください。
検査手順
1.片側(B側)を徐々に設計圧力まで昇圧します。(20分以上保持)
2.外部漏れの有無を確認します。
検査媒体が圧縮空気(エアー)の場合
伝熱プレートの側面全体に石鹸水を塗布し、泡の発生があるか目視確認します。
検査媒体が水の場合
伝熱プレートの側面または底面に漏水がないか目視確認します。
※熱交換器の基礎面を清浄・乾燥させた後に、新聞紙などを敷くと漏水の有無が分かりやすい!
泡の発生または漏水が確認された場合、ガスケット装着不備や異物の噛み込みなどによる外部漏れの疑いがあります。
漏れ発生箇所を把握した上で熱交換器を分解して、機器を確認してください。
3.熱交換器内を降圧してください。
4.反対側(A側)もB側同様に確認してください。
配管の取り外しが困難な場合
熱交換器の近くのバルブを閉め、周辺配管と遮断してください。
配管に配置されている圧力計座や温度計座から圧縮空気(エアー)または水を注入し上記内容同様に検査を実施してください。
※閉状態のバルブから微小な流体漏洩の可能性がある為、配管を取り付けたままの検査では健全性に欠けます。
プレートの変形やシール面の損傷を防ぐために、平滑板と補強板を重ねたものにセットし、200mm以上の距離でおこなってください。
確認方法1:エアテスト
熱交換器を分解せずに、簡便に伝熱プレートの破損状況を確認できます。
セルフメンテナンスをする前に!!
メンテナンスの容易さは、プレート式熱交換器の大きなメリットの一つです。締付ボルトを外すと分解できるため、お客さまご自身での部品交換やプレート洗浄も可能です。
しかし、お客様ご自身でメンテナンスをされた場合には、下記のようなリスクも生じます。
① 伝熱プレートの不完全な洗浄によるスケールの取り残し
② 小さな腐食・割れによるピンホールの見落とし
③ 無理な締め付けによる伝熱プレートへのダメージ
④ 伝熱プレートの組み込み間違い
- 日阪のメンテナンスをお試しください
- また、メンテナンスをしたのに漏れた、2液混合した、性能が出ない、その他にも「変だな?」と感じられることがございましたら、日阪までお問い合わせください。