種類・構造
多管式熱交換器(シェルアンドチューブ式熱交換器)
【概要】
古くから使用されている一般的な熱交換器の一つです。伝熱係数計算の基礎式も一般化され構造もシンプルであり、低圧から高圧の領域まで幅広く使用できます。鉄をはじめステンレス・ハステロイなど様々な材料での製作が可能です。
【構造】
太い円柱状の胴体に細い多数の円管を配置し、胴体(シェル)側の流体と円管(チューブ)側の流体間で熱交換を行います。流体の流れが並行流となるため、高温側と低温側で大きな温度差が必要となります。
構造的には下記に大分類されます。
固定管板式
チューブの両端を管板に固定した最も簡単な構造です。伸縮接手により熱応力を回避しています。
U字管
チューブをU字状に曲げ加工し、一枚の管板に固定した構造です。チューブは温度に関係なく自由に伸縮ができ、シェルからの抜き取りが容易です。
遊動頭(フローティングヘッド)
熱応力を逃がすため、チューブ全体をスライドさせる構造になっており、チューブは抜き取り製造が可能です。