過熱、過冷却
物質が飽和温度に到達しても相変化をせず、更に高温の状態になることを過熱といいます。
大気圧下(0.1[MPa])において水は100[℃]で沸騰して飽和水蒸気になります。圧力はそのままで温度だけが更に高くなった状態を過熱蒸気といいます。過熱蒸気は同じ温度の空気と比べて保有する熱量が多く熱伝導率も大きい為、食品の加工、殺菌などに利用されています。また、発電所のタービンを回転させる動力源としても利用されています。
一方、物質が凝固温度に到達しても相変化をせず、更に低温の状態になっていることを過冷却といいます。水は0[℃]で凝固して氷になりますが、0[℃]より温度が下がっても凍らず液体の状態であることを過冷却液といいます。